日本全国どこでもオフィスに！デジタルノマドビザで変わる
はじめに
出入国在留管理庁は、デジタルノマド向けの在留資格を拡充する新制度案を発表しました。この制度は、観光資源に恵まれない自治体にとって、新たな経済活性化のチャンスとなる可能性を秘めています。
デジタルノマドビザ制度とは？
従来、デジタルノマドは観光ビザで日本に滞在していましたが、今回の制度改定により、一定の条件を満たせば、最長6ヶ月の「特定活動」の在留資格を取得できるようになります。
デジタルノマドビザ制度のポイント
対象者 ：査証免除国・地域に住み、年収1000万円以上のデジタルノマド
滞在期間 ：最長6ヶ月
メリット ： より長期に渡って日本で生活・仕事が可能
目的 ：国内消費の拡大、地域活性化
なぜデジタルノマドに注目が集まるのか？
このキーワードが、世間的に話題となったのは新型コロナウイルス感染症の影響もあり、リモートワークが世界的に普及しました。これにより、場所にとらわれずに働くことが可能となり、デジタルノマドの人口は増加の一途を辿っています。
あわせて一般的に高い収入を得ている人が多く、地域経済への貢献が期待できること。クリエイティブな仕事に従事している人が多いことから、地域に新たな価値をもたらす可能性も高く人気を得ています。
上記であげた地域経済への貢献のなかで、空き家やコワーキングスペースを活用したり、地域イベントに参加したりすることでの注目度も集まる要因のひとつです。
観光資源だけに頼らない、自治体にとっての大きなメリット
デジタルノマドの誘致は、観光資源に恵まれていない自治体にとって、新たな成長の機会となります。
デジタルノマド（日本ではノマドワーカーと使われることも）の消費により、地域経済が活性化が期待されています。
また一時的な人口増加により、地域サービスの維持にも繋がります。
SNSやオウンドメディアへの投稿などで地域魅力を発信することで、地域の知名度向上への期待もあり、
サービスや施設もデジタルノマドに対応したものが生み出され、新たな産業が生まれる可能性も。
成功事例と課題
海外では、バルセロナやリスボンなど、デジタルノマド向けのビザ制度を導入し、成功している都市もあります。一方、日本においては、高速インターネット環境の整備、多言語対応、コミュニティ形成など、課題も残されています。
自治体が取り組むべきこと
デジタルノマドを誘致するためには、自治体が以下の取り組みを進める必要があります。
魅力的な環境づくりとして、高速インターネット環境の整備、コワーキングスペースの設置、イベントの開催など、デジタルノマドが快適に過ごせる環境を整えること。
多言語対応もでき、外国人向けの情報を提供し、円滑なコミュニケーションを図ることができる人材、機器、サービスも欠かせません。
コミュニティ形成では、 デジタルノマド同士の交流を促進し、地域への定着を促す地域住民との交流機会（プランやイベント）を企画力も大事です。
まとめ
デジタルノマドの誘致は、地域活性化の新たな手段として注目されています。自治体は、それぞれの地域の特性を活かし、デジタルノマドにとって魅力的な環境を整備することで、地域全体の活性化に繋げることができます。制度の成功には、この制度を最大限に活用し、地域の魅力を発信し、持続可能な地域社会を築くための取り組みを進めていくことが必要でしょう。
