「Touch’n Go」マレーシアはどんな国?7つの質問から知ろう!
はじめに
マレーシアは、東南アジアにある国です。面積は日本の四国を抜いたらちょうど同じくらい。ASEANのうちの一国であり、イギリス連邦加盟国でもあります。多民族国家として知られており、マレー系が6割、華人系が3割、インド系が1割で、政治の支持基盤も民族ごとと、日本とまるで異なる文化の土壌があります。
そんなマレーシアから日本への旅行者は、2019年まで毎年増加傾向にありました。2019年の訪日外客数では第7位の497,655人(年間)。平均泊数は9.5泊と、マレーシアより上位の6か国よりも長くなっています。来日する時期は、年末年始が最も多いようです。
さて、今回はそんなマレーシアについて、当社の社員であるWさんにお話を聞いていきたいと思います!
キャッシュレス情報:マレーシアのキャッシュレス決済「Touch’n Go」とは?
Touch’n Goは、モバイルアプリから利用可能なマレーシア発のコード決済サービスです。Alipay+の中に組み込まれており、他のアジア諸国の決済とともに導入が可能です。
利用者数1500万人以上と、その浸透率は48%。全国的にユーザーのアクティブ率が高く、マレーシア本国でシェアNo.1の実績を持っています。マレーシア国内では、全国30万以上の加盟店で様々なキャンペーンが積極的に行われており、今後日本など海外でもキャンペーン開催の可能性があります。
マレーシアの基本情報
マレーシア出身者に聞いた!マレーシアを知る7つの質問
そんな台湾からやって来るインバウンド客をよく知るために、UPCの社員であるマレーシア出身のWさんにお話を伺いながら、7つの質問に沿ってマレーシアを紐解いていきたいと思います。
マレーシア人の日本への印象は?
編集部:マレーシアの人々にとって、日本はどんなイメージがありますか?
Wさん:話を聞く機会があったのは30代以上の方が多いですが、彼らは日本人のことを勤勉で、フレンドリーで、礼儀正しく、正直だと思っているようです。また、食べ物や建築、デザイン、風俗文化など、とても豊かな文化の歴史があると考えている人も多いです。
編集部:なるほど。Wさんご自身の印象はどうでしたか?
Wさん:私も、同じような印象でしたね。
POINT:
マレーシアで1982年から提唱されている「ルック・イースト政策」では、日本がモデルとして挙げられているのはご存知でしょうか。この政策の影響で、日本にはマレーシア人の留学生が数多く訪れています。現在も、旅行以外の目的で日本へ長期滞在するマレーシア人のうち、留学を理由に挙げている人が最も多くなっています。また、ビュー・リサーチ・センターによる調査では、マレーシア人の80%が日本を好意的に見ています。
マレーシアで日本の文化は知られている?
編集部:マレーシアで、日本の文化はどのくらい知られているんでしょうか?
Wさん:実は、ほとんどのマレーシア人があんまり日本のことを知らないのではないかと思います。知っていたとしても、情報の多くは日本のアニメやドラマから来ています。
POINT:
ちなみに2018年にFun Japan Communicationsが行った調査によると、「知っている日本のキャラクター」第1位は「ドラえもん」。第2位にポケモン、第3位がハローキティとなっています。続いてドラゴンボール、セーラームーン、ワンピース、ガンダムと、日本の人気アニメが名を連ねています。Wさんご自身も、日本の漫画をよく読まれていたそうです。
マレーシア人は何を楽しみに日本へ来る?
編集部:マレーシア人の皆さんは、何を楽しみにして日本へ来るのでしょうか?
Wさん:マレーシア人が日本を訪れる理由で最も多いのは、「本物の日本食を食べたい」「温泉に入ったり桜を見たり、日本ならではのアクティビティを体験したい」「京都や東京などの有名な場所に行ってみたい」というのがあると思います。
POINT:
近年、マレーシア人の方々に人気が高いのは関西地方です。やはり京都の歴史ある景色や大阪のグルメが魅力的なのでしょうか。訪れる時期も、年末のほかに3月あたりが人気なのは、ちょうど温かくなって桃や桜が見頃になってくるからのようです。また、旅行者のうち約64%が20~30代と、若い世代が多いのも特徴的です。
編集部:ちなみに、Wさんは何を楽しみに日本へ来ましたか?
Wさん:個人的には、秋葉原に行くのを楽しみにしていました。10代の頃にマンガやアニメが好きだったので(笑)
日本とマレーシアで一番違うことって?
編集部:マレーシアと日本、同じアジア圏ですが違うこともたくさんありますよね。Wさんは、何が一番違うと思いますか?
Wさん:そうですね、まず最初に思い浮かぶのは、職場の文化が違うなと思います。マレーシア人の多くは、日本の職場は厳しすぎてストレスがたまると言うんです。ただ、厳しいということはその分製品やサービスの質が良くなるということですから、一長一短ですよね。
編集部:なるほど…良くも悪くも、日本の企業は固いですからね。私は日本人ですが、マレーシア人の皆さんと同じくストレスがたまりそうなので慎重に企業を選びました(笑)
POINT:
様々な生活様式や言語、文化が共存している多民族国家のマレーシアに対し、日本はほぼ同一の民族がだいたい同じ文化を共有している国。その成り立ちの違いも、大いに関係があるのでしょう。とはいえ、ベンチャー企業を中心に新しい働き方が盛んに議論されていますから、日本の企業も少しずつ変わっていきそうです。
マレーシア人は、お土産に何を選ぶ?
編集部:日本を訪れるマレーシア人の皆さんに喜んでもらえる「おもてなし」はなんでしょうか?
Wさん:マレーシア人観光客は、今ある日本の製品やサービスで十分満足してくれると思います。ひとつ挙げるとすれば、マレーシア人にはイスラム教徒が多いので、レストランにハラールメニューがあると助かります。
POINT:
確かに、宗教の問題は大きいですね!ベジタリアンについては欧米で盛んに語られてきており、日本でも認知度は相当高くなってきていますが、ハラール食についてはまだまだ未知の領域といえます。代表的な配慮では、「豚に由来するもの(肉・脂肪分を利用した製品)を出さない」「酒を出さない」などが挙げられます。もっと厳格に用意するのであれば、日本ハラール協会が出しているガイドラインなどを確認することをお勧めします。
マレーシアだけでなく、今後イスラム教徒の多い国からより多くの観光客を迎える可能性も十分あるので、準備をしておくに越したことはないですね。
マレーシア人への「おもてなし」は何がおすすめ?
編集部:マレーシア人の皆さんにお土産として喜ばれるものは、どんなものがありますか?
Wさん:マレーシア人は食べることが好きなので、食べ物のお土産なら何でも喜んでくれると思います。
POINT:
Wさんのおっしゃる通り、マレーシア人に人気なお土産第1位は「菓子類」第2位は「その他食品・飲料・たばこ」と、飲食物が上位を占めています。菓子類はどの国からも人気が高いのですが、「その他食品・飲料」が人気なのはマレーシアと韓国のみであるなど、グルメな側面が見られますね!
日本ならではの風味を感じられる食品系のお土産は、マレーシア人に対するアピールポイントとして期待が持てそうです。
訪日マレーシア人観光客にアドバイスするとしたら?
編集部:では最後に、訪日マレーシア人観光客にWさんがアドバイスしたいことを教えてください!
Wさん:日本のことを良く調べてほしいです。特に、マレーシアには四季がないので、季節を意識してしまうのを忘れがちです。でも、日本は行事も食べ物も季節限定のものがありますから、それらを逃さないためにもリサーチが大切です。
POINT:
これは盲点でした。東南アジアの多くは雨季と乾季があり、気温も通年暖かいのが特徴です。マレーシアもその例に漏れません。対して日本は、四季折々のイベントや限定品がたくさん出る国。外国人に人気の「キットカット」などお菓子商品も季節限定品が毎年出ますから、招く側である私たちもきちんと情報を拾ってもらえるようアプローチする必要がありますね。
おわりに
皆さん、いかがだったでしょうか?マレーシアは、日本からの観光・滞在客も多い国。アフターコロナでは、お互いに行き来が多くなることが予測できます。現状、お互いに制限なく観光客の往来が可能になるのはまだまだ先になりそうですが、いざ復活すれば伸びしろのあるお客様です。今から準備しておくに越したことはないですね!