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ミニアプリ(ミニプログラム)を基礎から知ろう!中国で知らない人のいない最新サービスとは?

はじめに

日本のインバウンド客数第1位の中国、そしてインバウンド事業のメインであるアジア諸国で広く使われている「ミニアプリ(ミニプログラム)※」。

当コラムでも何度かご紹介してきましたが、UPCオリジナル小冊子「『ミニアプリ』を『知って』『使って』『作る』ためのGuideBook」の配布開始を記念して、冊子の内容を抜粋しつつ一体どういうサービスなのかを改めてご紹介します!

※当社では、本サービスの呼称を「ミニアプリ」に統一しておりますが、ミニアプリを最初に提供したWeChatでは「ミニプログラム」と呼称しています。ここでは両者に配慮し、「ミニアプリ(ミニプログラム)」と併記させていただきます。

ミニアプリ(ミニプログラム)って何?

ミニアプリ(ミニプログラム)とは、今現在私たちがメインで利用しているアプリ=ネイティブアプリの内部に設置されている、規模の小さなアプリのことを指します。ネイティブアプリを運営元でなくとも、あらゆる事業者がそのアプリ内に自分のミニアプリ(ミニプログラム)を開発・登録することが可能です。
中国で誕生して以降、瞬く間にアジア圏で拡大してゆき、今や中国本土では「なくてはならないサービス」として定着しています。中でも、ミニアプリを最初に提供し始めた「WeChat」のミニアプリMAU(月間アクティブユーザー)は、2020年9月の時点でおよそ8億3200万人(『QuestMobile2020微信小程序生态洞察报告』より)に達しています。

また、日本国内でも、QR決済最大手の「PayPay」やチャットアプリ最大手の「LINE」が、既に当サービスを実装しています。
ミニアプリ(ミニプログラム)を採用しているアプリの特徴としては、

  1. 既に大勢のユーザーを獲得し、広く利用されている
  2. アプリ自体がスマホ決済サービスであったり、スマホ決済と紐づいている

の2つが挙げられます。

ミニアプリ(ミニプログラム)を使う事業者側のメリットは?

ミニアプリ(ミニプログラム)を事業者が採用するメリットは、大きく分けて3つあります。

見つけてもらいやすく、使ってもらいやすい

ミニアプリ(ミニプログラム)の親となるネイティブアプリの特徴は「超人気アプリ」であることがほとんどです。中国でミニアプリ(ミニプログラム)を導入しているのは、「Tik Tok」「WeChat」「Alipay」などユーザー数が億単位で存在するアプリばかり。その中に自分たちのアプリがあるということは、リリースした時点で既に何億人ものユーザーのスマホにアプリが入っているということになります。
更に、各ネイティブアプリの中には、ミニアプリ(ミニプログラム)の宣伝ができるサービスを事業者向けに提供している所もあります。それを活用することで、各ストアよりも少ないアプリ数の中でユーザーへアピールすることができます。

開発費用が安い

一般的なネイティブアプリの開発コストは、概算でおよそ1000万円~ほど。対してミニアプリは100万円~となっており、1/10のコストで済みます。
 また、通常のアプリであればリリース時に「iOS」と「Android」それぞれに対応支える必要がありますが、ミニアプリ(ミニプログラム)であれば既に対応しているネイティブアプリの内部へ設置できるため、個別に開発する必要もありません。そのため、開発期間もネイティブアプリが最短で1か月かかるところ、最短1週間という手軽でスピーディなリリースを実現することが可能です。

ユーザー情報が取りやすい

通常、ネイティブアプリで買い物や予約をする際は、個人情報の登録が必要になります。登録が面倒で途中離脱してしまうユーザーがいるのは、事業者にとって好ましくありません。
しかし、ミニアプリであれば既にネイティブアプリへ登録済みの情報を使える※ため、ユーザーは住所や支払い情報を改めて登録する必要がなく、スムーズにサービスを利用することができます。

※ネイティブアプリの登録情報をミニアプリ(ミニプログラム)で取得するには、ユーザーの同意確認などが必要です。

ミニアプリ(ミニプログラム)を使うユーザー側のメリットは?

続いて、ミニアプリ(ミニプログラム)のユーザー側から見たメリットをご紹介します。

スマホの容量を節約・整理できる

ミニアプリ(ミニプログラム)は、ユーザーのスマホに直接ダウンロードするわけではありません。そのため、スマホ内の容量を減らすこともありません。これは、容量管理に悩むスマホユーザーにとって小さいながらも嬉しいメリットです。

「いつものアプリ」からすぐにアクセスできる

日本人は、スマホに入れたアプリのおよそ3~4割ほどしか利用していないことがわかっています。その中でも更に「日常的に使うアプリ」となると、非常に限られているのは想像に難くありません。
ミニアプリ(ミニプログラム)はその「日常的に使うアプリ」へ組み込まれます。ミニアプリを活用すれば、ホーム画面には2~3個のアプリだけを置いておく、というスッキリした環境も実現可能です。

決済手段やポイントをよく使うアプリと連動できる

決済サービスアプリに設置したミニアプリは、ECモールのミニアプリやサービス予約の支払いに親アプリの決済サービスを紐づけることができます(対応アプリのみ)。これにより、既に登録済みの支払い情報からシームレスな決済を実現できます。これは、ECサイトによくある途中離脱を防ぐことにもつながるため、売上アップへの貢献が見込めます。

中国の2大スーパーアプリ「WeChat」「Alipay」の違いは?

WeChat…ミニアプリ(ミニプログラム)の元祖!「友達」登録でユーザーへ直接宣伝も可能

WeChatは、中国で最も広く使われているチャットアプリです。日本でいう「LINE」にあたります。元々ミニアプリ(ミニプログラム)を最初に始めたのは、このWeChatです。
WeChatは、ミニアプリ(ミニプログラム)を提供している事業者とユーザーが「友達登録(フォロー)」でやり取りできるところに強みがあります。ここでのクーポン配布やセールのお知らせなどを行うことで、リピーターの確保に繋げることができます。

Alipay…QR決済最大手の強みは「宣伝サービス」と「DX」

Alipayは、中国最大のQR決済サービスを提供しているアプリです。そのため、ミニアプリでも支払い方法が必ずAlipayに紐づいており、ユーザーはいつも使っている決済でさまざまなサービスを利用することができます。
また、Alipayのアプリ内には、ミニアプリ専用のバナー広告スペースが存在しています。有料広告というわけではなく、クーポンなどの「ユーザーに対するキャンペーンを提供する」という条件を満たしていれば、どのミニアプリでも宣伝を行えます。
その他の利点として、Alipayのユーザーが情報提供を許可していれば、ミニアプリの利用時に「性別・年齢」「どこの国(州)から来たか」といった情報を取得することができます。これらの情報を有効活用することで、より最適なミニアプリのアップデートに繋げることができます。

ミニアプリ(ミニプログラム)に向いているサービスは?

ホテル・飲食店・アクティビティなどの事前予約

特に観光客向けのアプリとして活用しやすいのが、旅行先で利用する施設の予約です。今でも予約サービス・予約アプリは多々ありますが、特に中国インバウンド客向けにこれらのサービスを提供したい場合は、彼らが旅先でも利用する「WeChat」や「Alipay」の中にミニアプリ(ミニプログラム)を置いておくのが最適といえます。
「WeChat」であれば、旅行の同行者へ直接予約情報を共有することができますし、「Alipay」であれば、事前予約の際にオンラインで事前決済を行うことも視野に入れることができます。

公共交通機関の予約・ルート検索

これは、既にLINEアプリ内に実装している事業者もいるサービスです。また、これも日本人だけでなく海外から来る観光客、特に中国インバウンド客向けにミニアプリ(ミニプログラム)としてリリースするのにおすすめといえます。
中国インバウンド客は、ほとんどの場合日本で車を運転することができません。中国の国際免許証はウィーン条約に基づいており、日本で使えるのはジュネーヴ条約に基づいた国際免許証のみだからです。そのため、旅行中の移動手段は必然的に公共交通機関となります。
しかし、日本は地方に行けば行くほど、電車ではなくバスが主な交通手段となってきます。日本人でも迷うことがあるくらいなので、インバウンド客にとって「分かりにくい公共交通機関」は大きなストレスとなります。そこへ、ミニアプリ(ミニプログラム)を通じておすすめのルートを案内できれば、インバウンド客は心地よく観光をすることができます。
このサービスを提供する場合は、先の「事前予約」と併せて、地域単位や自治体単位で開発すると、見つけてもらいやすい上に「旅前・旅中」の総合的なサポートが行えます。

Eコマース

今、中国のミニアプリ(ミニプログラム)で最も利用されているのは、ECモールの「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」です(『2020年小程序互联网发展白皮书』より)。拼多多は、複数人で同じ商品を同時に買うことで一人当たりの単価を安くする「共同購入」が主流なため、親アプリである「WeChat」のチャット機能と非常に相性が良く、また価格帯も安価なのでミニアプリ(ミニプログラム)のメイン利用者層である20~30代のニーズにもマッチしています。
日本でも、「LINE」では既にいくつかのECショップが内部のアプリとして実装されています。やはりチャットアプリやSNSなど、人に共有できるサービスとECショップは相乗効果が狙いやすいため、ミニアプリ(ミニプログラム)として実装しやすいものと思われます。

ミニアプリ(ミニプログラム)の中国での事例をご紹介!

新進気鋭のECモール、拼多多(ピンドゥオドゥオ)

まずは、先ほどご紹介した中国のECモール「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」です。
排多多(ピンドゥオドゥオ)とは、2015年に元Googleのエンジニアが立ち上げた、地方都市を中心とする中・低所得者をターゲットにしている比較的新しいECモールです。
特徴的なのは、「共同購入」というシステム。ユーザーが欲しい商品をWeChatやQQでシェアして一緒に同じ商品を買ってくれる人(共同購入者)を募り、一定時間内に規定人数を集めることができればその商品を激安で手に入れることができる、というもの。
まさに、チャットサービスであるWeChatと相性抜群のサービス。友人や家族と一緒に、日用品や嗜好品を安く買っているようです。

シンガポール観光局によるビジネスアプリ「新加坡商务会奖旅游小程序(シンジャポーシャンウーフゥイジャンリュヨウシャオチョンシュ)」

続いて紹介するのは、シンガポール観光局がMICE(企業が行う会議・研修旅行・展示会・イベント)招致のために作成したミニアプリ「新加坡商务会奖旅游小程序」です。 
元々ビジネス往来の多いシンガポールでは、観光客総数の14%がMICEの一環としてシンガポールに訪れている旅行者です。中でも中国本土から訪れる人は多く、彼らの生活習俗に対応したサービスとしてミニアプリをリリースしました。
 アプリ内では、目的や規模感から会場施設や観光先を探すことができます。また、主要業界を対象としたおすすめの旅行プランが提示されているのも、利用企業から高い評価を得ています。

BtoBの相談窓口、创客匠人(チュアンカジャンレン)

最後に紹介するのは、BtoBのミニアプリ(ミニプログラム)事例「创客匠人(チュアンカジャンレン)」。创客匠人は、あらゆるSaaSの収益化やマーケティング、顧客獲得などをサポートするサービスです。
今、中国では「知識・学習に課金を促す」サービスが非常に発展しており、動画や記事など様々な形でユーザーにコンテンツが提供されています。このアプリは、そういったサービスを世の中に提供しようと考えている事業者をターゲットにしています。ミニアプリを立ち上げると、チャットもしくはビデオ通話での相談ができるようになっています。
実際のサービスを利用する際にミニアプリ内から課金・支払いができるのかまでは分かりませんでしたが、BtoBで窓口としてミニアプリを活用している事例です。

ミニアプリ(ミニプログラム)の国内事例をご紹介!

沖縄のインバウンド客向けアプリ「冲绳导狮(沖縄ガイドライオン)」

「冲绳导狮(沖縄ガイドライオン)」とは、沖縄の観光施設・アクティビティの事前予約・決済ができる、中国インバウンド客向けミニアプリ(ミニプログラム)です。中国のモバイル決済アプリ「Alipay」内から利用することができます。
外国人観光客が日本の観光エリアでチケットを取ろうとしたり、予約をしようとしたとき、言葉が通じない可能性や購入に時間がかかる可能性があると、せっかく興味を持った体験を諦めてしまうことも。しかし、このアプリは中国語で作成されており、また支払いも親アプリである「Alipay」から可能なので、中国インバウンド客は自国のアクティビティを予約するのと変わらない感覚で、気軽に予約が可能です。多言語対応している会社へ以来をすることで、このように「言葉の壁」を越えたサービスを提供することができます。
ミニアプリ(ミニプログラム)は独自の読み取り専用コードを保持しているので、それを観光Webサイトや施設等の紹介ページに掲載しておくことで、親アプリ内の検索以外からミニアプリ(ミニプログラム)を見つけてもらうことも可能です。

LINEの事前予約アプリ「スシロー受付/予約」

次にご紹介するのは、国内向けのミニアプリ(ミニプログラム)「スシロー受付/予約」です。LINEホーム画面の検索から、誰でも利用することができます。
このサービスからスシローを予約すると、受付/予約の完了通知や受付番号、呼び出しのリマインドなどがメッセージとしてLINEのトークに送られてきます。電話やメールよりも確実かつ素早く確認することが可能で、従来の会員サービスと結びつけることもできます。
家族や友達と一緒に行くとき、LINEで予約状況をすぐに共有できるのは、「LINEミニアプリ」ならではです。

まとめ

ミニアプリ(ミニプログラム)は既にアジア圏、特に中国でなくてはならないサービスとして定着しています。一方で、日本国内で日本人向けの開発・提供はまだまだ黎明期。スーパーアプリに昇華しそうな「LINE」などのアプリも、WeChatやAlipayのようにすべての個人情報登録が必要なわけではありません。また、決済手段も現金~多彩なキャッシュレス決済まで様々なため、ミニアプリ(ミニプログラム)を定着させるにはまだまだ市場調査が必要な段階といえます。

一方で、インバウンド客向けのサービスとしてはこれ以上ないほどホットなのも事実です。先にも述べた通り、親に当たるアプリの広告サービスや標準機能を活用しつつ多言語対応したミニアプリ(ミニプログラム)を、中国やアジア圏のインバウンド客向けに展開することで、旅マエ・旅ナカだけでなく、旅アトのフォローまでをフルに行うことができるようになります。

UnivaPayは、中国人向けのミニアプリ(ミニプログラム)開発のサポートを行っております。依頼内容に合わせて最適なパートナー企業をご紹介していますので、まずは当社発行のホワイトペーパーをご覧ください。

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