注目ID決済システム、各銘柄を徹底比較!
※本記事は2019年以前に書かれたものです。
お盆明けから暑さが和らぎましたね。とはいえまだ夏!皆様ご自愛ください。國藤です。
さて、これまで「業界ウォッチ」で、数度にわたりID決済について触れてきましたが…「そもそもID決済って何?」「何で注目されてるの?」といった疑問があるまま置き去りな方もいるのでは?と思い、新シリーズとして「ID決済に関する記事」を書いていきたいと思います。
ここでいう「ID決済」とは
webサービスなどに登録したIDとパスワードを用いログインすることで、事前に登録しておいたクレジットカードなどで決済するものを指します。
勝手ながら本連載では、携帯キャリアの提供する「ドコモ ケータイ払い」「auかんたん決済」「ソフトバンクまとめて支払い」 は対象外とさせていただきます。
更に、ご理解いただきやすいよう
- 第1回:巨大モール系
- 第2回:CtoC系
- 第3回:携帯OS系
の3回にわたり調査し、どこよりも分かりやすく解説したいと思います。
まずは巨大モール系
いずれも巨大なショッピングモールの膨大な会員数に対し、手間の少ない申込手続きを提供出来る決済サービスです。
概要についてはamazonペイメンツの解説動画が、簡潔にまとまっているのでご覧ください。
このように、多くの会員を抱えるプラットフォームのIDを使って決済をするのが基本路線ですが、ECサイト運営の皆様が一番気になっているであろう「料金」と「機能の違い」で比較表を作ってみました。(システム仕様など細かな違いは省略)
の順で、お伝えします!
銘柄 | 楽天ID決済 | Yahooウォレット | amanzonペイメンツ |
決済 手数料 | 5.0%※うち1%はポイント付与負担金 | 3.6%※ポイント付与選択で+1% | 非公開※4%説あり |
決済 処理料 | ¥0 | ¥10※与信・確定で各¥5 | 非公開※USでは$0.3 |
ポイント付与※利用者へ | 1%(必ず) | 1%(任意) | 予定なし※amazonポイントに期待 |
初期 費用 | なし | なし | なし |
月額 固定費 | なし | ¥3,240 | なし |
継続課金の可否 | ◯ | ◯ | ◯ |
留保金 | なし | なし | 最大で過去14日分売上の全額※緩和あり |
入金サイクル | 月末〆翌月25日払い | 月末〆翌月末払い※短縮オプションあり | 14日毎※短縮オプションあり |
会員数 | 1億超(アクティブ7割超) ※2015/06発表 | 2900万人※2015/03発表 | 非公開 |
「徹底比較」につき項目の多さはご容赦下さい(笑)
いずれも大変便利で、コレだけあれば他の決済手段なんか要らないんじゃないか?とすら思えてきます。
イチオシはどれか?
流通規模や商材による向き、不向きはあるとは思いますが、接続開発や運用が可能であれば
全部入れましょう!
いささか乱暴すぎましたね(笑)実際にはアパレルや雑貨だと楽天ID決済、家電や消耗品はamazonペイメンツといったところでしょうか。Yahoo!ウォレットは今後の伸びに期待です。
そして、散々持ち上げてきましたが、実は普及には「大きなカベ」があるんです!
全力を発揮できていない
「申込の手間減らし」こそが、EC業界の発展には欠かせないもので、その解決策であるID決済が全力を発揮し、爆発的に普及してくれることを私は願っています。決済代行会社の利益は圧迫されるので複雑な心境ですが(苦笑)
しかし、すぐにはそうならないでしょう。何故かって?
それは・・・既存の申込フローを破壊できないからなんです。
具体的に言うと、多くのショッピングカートのASPやソフトウェアが既に従来の申込フローに最適化され、決済の選択前に住所入力を済ませる設計です。
仮に配送先が空欄である事を許可したとしても、土壇場で別の決済(クレジットやコンビニ払い)に切り替えられたら配送先住所は空っぽのまま・・・これでは成り立ちません。
ID決済の魅力のうち半分は「カード情報入力の省略」で、あとの半分は「配送先住所入力の省略」です。折角のキラーツールなのに、活かせるEC事業者さんがごく一部だなんて・・・惜しい、惜しすぎる!
何処かのASPが先陣を切ってくれると、それはもう勇者扱いですね。大変面白くなると思いますよ!
勇者、求む!
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