UnivaPay

アジア

QR決済とは? 中国発の「技術の水平展開」が世界を飲み込む

※本記事は2019年以前に書かれたものです。

このテーマは : 世界の最先端を独走する中国モバイルペイ事情と、日本国内のEC業界トレンドやニュースを掛け合わせ、問題解決や近未来の展望を考察します。


國藤です。またコラムの間隔が空きそうでしたが、ここのところたて続けに「QR決済」と「キャッシュレス化」をテーマとした大型ニュースが飛び交って(他にも大手ポータルや携帯キャリアも参入表明)おり、堪らず筆を取った次第です。
ここでいう「QR決済」とは
店頭またはオンラインで、消費者が自らのスマートフォン(以降「スマホ」)を用いてレジへQRコードを提示するか、レジ周辺で掲示されているQRコードをスキャンして認証をおこない、支払いすることを指します。消費者からの引き落としは、即時行われるデビットや事前に登録したクレジットカード(以降「クレカ」)への課金を想定しています。

QR認証は、全ての認証を飲み込むか?

前述のニュースで面白かったのは、全ての参入プレイヤーが「QRで認証する」としていた点です。一見、認証技術としてQRスキャンが覇権を握ったように見えますが、「なぜ認証がQRに集中したのか?」そして「今後どこに向かうのか?」ということを、今回は考察していきます。

ここ数年で、QRは決済業界をどう変えた?

時系列に沿うのが一番わかりやすいと思いますので、ルーツに始まり現在の隆盛ぶりを経由し今後の展望に至る

  1. QR決済のルーツは中国のAlipay
  2. 追随して現れたQR決済ツールたち
  3. QRは、クレカの仕組みも変える?

の順で、お伝えします!

1. QR決済のルーツは中国のAlipay

さて、当社もアクワイアリングパートナー契約をしているAlipay(アリペイ)ですが、QRコードを使った認証は意外と古くから行われており、2014年の終わり頃には既に「スマホ片手にPCでネットショッピングする際」のQRログインを実施していたように思います(正確なソースなく恐縮です)。 厳密に言えば、彼らよりも先にQR認証型の決済を仕掛けていたプレイヤーもいるでしょうが、先にスケールさせたのは間違いなくAlipayです。
そして2015年の後半には「同じくQR認証で、日本のお店での支払いにも使えるようになった」との案内を受け、これまでほとんどオンライン(ネットショップ)の決済しかやっていなかった当社も大きな可能性を感じ、実店舗向けの営業部を発足させるに至りました。
Alipayは決済だけでなく、個人間のウォレット内送金が手数料なく(銀行への出金には手数料がかかるようです)行え、資産運用までできるなど、日本の金融機関から大きな注目(警戒も含む)を浴びることになりました。

2. 追随して現れたQR決済ツールたち

続いて中国に現れたのがWechatペイ(ウィーチャット)です。こちらは中国でトップシェアのメッセンジャーアプリ・Wechat(微信)のアカウントにペイメント機能が付いたもので、支払いの仕組みは概ねAlipayを踏襲しています。
日本ではLINEがまるっきり性質が似ていて、LINE PayもQR認証機能を持っています。そうそう、つい先日NTTドコモも「d払い」を発表しましたね。
このような反応は世界各国で起きていますが、代表的な銘柄(インドのpaytm、韓国のkakao Payなど)にはAlipay運営元のANT FINANCIALまたはアリババが精力的な出資をしているようで、これらを足がかりにグローバル展開をしていくものとみられます。

3. QRは、クレカの仕組みも変える?

そんなQR認証ですが、クレカ決済の認証にも使われる可能性があり、このようなニュースも報じられています。

タイでQRコード決済 マスターカード・ビザ・銀聯が3社連合
クレカ大手である米マスターカードとビザ、中国銀聯が連携してQRコードを使った決済システムの運用を始める。まずは7月にもタイで運用を始め、将来的には世界でサービスを展開する計画だ。”

引用元:https://www.nikkei.com/article/DGKKASDX09H0Z_09052017FFE000/

店頭のクレカ決済といえば2015年の10月に、EMV準拠のICカード接触読込ができる端末を使うよう働きかけて(ライアビリティシフト)いたばかりですが、また近々方向転換する可能性も十分にありそうです。
なぜなら、固定のパスワード(PINコード=暗証)長期間使うのは、セキュリティレベルが低いということが証明さているからです。4桁の数字であればなおさらです。何しろオンラインサービスですら定期的なパスワード変更が必要なご時世ですし。
古くから一部の銀行のネットバンキングではワンタイムパスワードが不正防止に効果的とされており、その受け渡しにはトークンという「ワンタイムパスワードを表示する専用の機器」が使われていました。マスターカードはそれを一体化したカードを発行する旨のプレスリリースも行なっています。
しかし、発行コストやメンテナンス性を考えると現実的とは思えません。お尻のポケットに入れて座るだけでアッサリ壊れるでしょうし(笑)。筆者も前述のICカードに関する面白いエピソードを持っています。某メガバンク発行のキャッシュカード(一体型クレカ)のICが、なんと1年間で二回も破損しました。滅多に家から持ち出さず衝撃を与えた記憶もないのにです!再発行のコストを負担する銀行にとっても、平日の日中に窓口での手続きを強いられる消費者にとっても、ICカードというものは到底「良い仕組み」と言えないことを思い知りました。
このように問題が山積みの状態で、ほとんどの消費者にスマホが行き渡ったわけですから「ワンタイムパスワードはQRスキャンで認証すれば良い」という新方針はベストであるように思えます。スマホをお持ちでない方には、お気の毒ですが面倒な現方式を続けていただきましょう。
ちょっとこのトピックだけ熱が入りすぎましたね(笑)。

中国のパワーに押されて変わる金融機関

さて、クレカの話になりましたが、日本もまだまだクレジットカード決済の使えるお店は多くありません。加盟店になって端末を設置していても「飲食店のランチでNG」「特定商品でNG」「キャッシュバックなどのキャンペーン対象外」などとして、クレカを使わせてくれないシチュエーションやお店が近年増加傾向にあるように感じす(筆者の行動圏内では)。
これらの原因は何と言っても「振込が遅いこと(キャッシュフロー)」「手数料が高いこと」でしかないはずで、これを解決する可能性があるのが今回のテーマでもあるQR決済ではないでしょうか。
そしてその単純ながらも安全な認証の出現は、日本だけでなく世界中の金融機関が変わるキッカケになったのだと言えそうです。

まとめ:QR決済は手数料相場をも変えるか?

冒頭で紹介したような「銀行が仕掛けるQR決済」は、まだ詳細が明らかではないですが、キャッシュフローと手数料の問題をなんとかクリアしていて欲しいものです。(これで口座振替と同程度の手数料とかやめて下さいよ、ホント)そうでなければ「キャッシュレス社会」なんて実現できるわけがないと思いませんか?
詳細の発表を、首を長くして待とうと思います!

アジアも国内も、QRコード決済はUnivaPayがご用意します。