インバウンド

ASEAN主要6カ国の2024年訪日客数過去最高更新！タイからの訪日客増加に迫る

はじめに

2024年、日本を訪れるASEAN主要6カ国からの観光客数が過去最高を記録し、大きな注目を集めています。特にタイからの訪日客の増加は顕著で、日本へ旅行することへの関心の高まりを示しています。本コラムでは、この訪日客数増加の背景や、タイからの観光客増加がもたらす影響などについて、詳細に分析していきます。

2024年、訪日客数が過去最高を更新

日本政府観光局（JNTO）が発表した2024年の訪日外客数によると、ASEAN主要6カ国（インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム）からの訪日客数は、前年を大きく上回り、過去最高を記録しました。この結果は、日本が世界的な観光地としてますます魅力を高めていることを示すものであり、今後の観光産業の発展に大きな期待が寄せられています。

タイからの訪日客の増加が牽引

ASEAN主要6カ国の中でも、特にタイからの訪日客の増加が目立っています。タイは、日本にとって重要な観光客源市場の一つであり、近年、日本への関心がますます高まっていることが伺えます。2024年度の数値からは、韓国の訪日客が一番多く、次いで中国、台湾、アメリカと2019年のコロナ禍と比較しても全体的にも過去最多となってます。飛行機や新幹線など交通インフラがいき届いている都市圏はもちろん多くはなってるのですが、さまざまな要因から全体として海外からの訪日客が増えてるのが、普段生活してる私たちの目からみても多くなってると実感する事が多いのではないでしょうか？

タイからの訪日客増加の背景

タイからの訪日客が増加している背景には、いくつかの要因が考えられます。

円安の影響　
2022年より日本の円安が進んだことで、海外からの訪日旅行者にとって旅行費用（交通・宿泊・飲食・お土産）がよりお得になったことが大きな要因の一つです。
日本文化への関心の高まり
日本のアニメ、マンガ、ドラマ、そして食文化など、日本文化への関心の高まりが、タイ国民の日本への旅行意欲を刺激しています。※こちらについては、また別コラムにて記載しますので公開をお待ちください。
SNSの影響
SNSを通じた日本旅行の魅力の発信が、若年層を中心に旅行意欲を掻き立てています。インフルエンサーによる旅行記や、美しい写真がシェアされることで、日本への憧れが強まっていると考えられます。
旅行意欲の高まりとビザ取得の円滑化
最後に、2019年のコロナ禍によってタイだけでなく各国の旅行意欲は高まってた背景があります。2023年より各国規制が緩和され始めて海外旅行がしやすくなりました。ビザ取得手続きの簡素化やオンライン申請の導入など、ビザ取得がより便利になったことも、訪日客増加の一因となっています

タイからの観光客が日本にもたらすものとは？

タイからの観光客の増加は、日本経済に多大な貢献をもたらしています。

消費の活性化
タイからの観光客は、ショッピングはもちろん観光や飲食など分野で消費を行い、地域経済の活性化に貢献しています。
特に飲食の点では日本食がタイ市街地だけでなくマーケットなどでも食べられる機会（寿司や天ぷらでなく、ハンバーグやカレーパンまであります）が増えてるのですが、本物志向として実際の本場の日本食をリーズナブルに食べれることが喜ばれています。

観光では、日本庭園のことを「 Japanese garden」「Zen garden」として紹介されており日本各地の庭園や神社を見にいくこともありSNSや日本文化の普及によりタイ国民が興味や関心をもつ点は日々変化してます。消費の活性化をするチャンスがまだまだあります。
文化交流の促進
タイと日本の文化交流が深まり、相互理解が促進されています。タイへは教育関連では交換留学、ビジネス関連では日系企業のタイへの進出（現地起業から工場立ち上げ、OEM依頼、技術研修の留学など）がありましたが、それ以外でも最近ではアニメ・マンガ・ゲームなどが子供や若者だけでなく、ご年配の方に受け入れられタイ現地でのイベントから、実際に日本でおこなうイベントへの参加をするなどの需要が高まっています。

今後はタイからの留学生が増えたり、インバウンドに対応するための観光業をはじめ、様々な産業において雇用が創出され、地域経済の活性化に繋がることも実際にはじまっています。

今後の課題と展望

2024年の訪日客数増加は、日本にとって大きなチャンスとなります。この好機を活かすためには、以下の点が重要です。

多様なニーズへの対応
タイをはじめとするASEAN諸国の観光客の多様なニーズに対応するため、多言語対応の強化や、イスラム教徒向けのサービスの充実などが求められます。
地方への誘客促進
主要都市だけでなく、地方への誘客を促進することで、より多くの地域で観光客による経済効果が期待できます。
持続可能な観光の推進
環境負荷の少ない観光を推進し、地域住民との共存を図ることが重要です。

訪日客増加に伴い、様々な課題も浮上しています。例えば、観光地の混雑、インフラ整備の遅れ、マナーの問題などが挙げられます。これらの課題を解決し、持続可能な観光を実現するためには、政府、地方自治体、観光事業者、そして国民が一丸となって取り組む必要があります。

また、訪日客の増加は、日本にとって新たなビジネスチャンスをもたらします。例えば、訪日客向けの商品開発や、観光関連サービスの提供など、様々な分野でビジネスチャンスが生まれています。

まとめ

2024年の訪日客数増加は、日本にとって大きな転換点となるでしょう。ASEAN主要6カ国からの訪日客数は過去最高を記録し、特にタイからの訪日客の増加が目立っています。この訪日客増加は、日本にとって大きなチャンスであり、2025年以降の観光産業の発展に大きく貢献することが期待されます。この好機を最大限に活かし、日本を世界一の観光立国にするために、関係者全員が協力して取り組んでいくことが重要です。