「ローコード開発」クラウドサービスは決済システムと連携がカギ
※本記事は2022年4月時点の内容です。
ノーコード(開発不要)でもなく、スクラッチ(イチから開発)でもない「ローコード開発のクラウドシステム」とは、いったいどんなサービスなのでしょうか。
そしてクラウドシステムに決済機能を組み込むことで生まれる新たな価値とは何なのでしょうか。
ローコードクラウドシステムの国内主要企業であるパイプドビッツ。彼らが展開するクラウドシステム「SPIRALⓇ」に、ユニヴァ・ペイキャストが提供する決済システム「UnivaPay」が、このほど連携いたしました。
商売には何をするにも当然お金のやり取り、つまり決済が必須となります。そのため、クラウドシステムを提供する会社にとって、その決済機能が無いと有るとではかなり大きな差があると、シロウト目にも分かることではないでしょうか。
では実際に連携することでどうなるのか。そして、連携するならどういう会社が良いのでしょうか。
ローコード開発の魅力とは?
ローコードクラウドシステムとは何か
ローコード開発というのは、基幹部分がすでに出来合いで存在し、そこにユーザー個々のカスタマイズを加える方式です。一方で、ノーコードは開発の手間もなく利用できるもので、費用も高くはありませんが、自由度も高くありません。多くの場合、かなりの制限があります。対するスクラッチ開発はすべてをイチから開発していくもので、完全な自由度があるが開発期間・コストは必然的に多くなります。
その両者のいいとこ取りをしたのがローコード開発。ローコード開発であれば、ユーザーが求める形を自由に実現できますが、基幹部分はすでにあるシステムを使用するため基礎からすべて開発する必要はなく、比較的安価に実現できるのです。
パイプドビッツの考えるローコード開発の拡大
パイプドビッツの地域・広域カスタマーサクセス部部長の前川怜氏は「ローコード開発の需要は今後もどんどん高まるだろう」と話します。というのも、市場には似たようなシステムやアプリが溢れている状態で、差別化を求める声も多いからです。
とはいえ、中小企業にとってスクラッチ開発は難易度が高いもの。そこで、ローコード開発に舵を切る会社が多くなります。前川氏は「SPIRALⓇのユーザーの過半数は中小企業」と言い、大企業のみならずすべての規模の会社でその需要の高まりを裏付けています。
パイプドビッツの「SPIRALⓇ」とは
「SPIRALⓇ」は社内管理から対外マーケティングの管理まで会社活動を包括的にカバーできるクラウドシステム。前途のようにローコード開発型なので、会社や事業体によって内容を自由にカスタマイズすることができます。
また、今回の決済連携と同じように、サードパーティ(外部の連携企業)らと外部機能と繋げたり、APIとして連携したり、されたりすることも可能で自由度はかなり高いのが特徴です。
そのうえで、開発に関して特別な知識は必要なく、社内に開発部門などがなくても十分に構築可能です。
セキュリティの厳重さで高評価
「SPIRALⓇ」は特にセキュリティへの評価が高く、官公庁や大手銀行等の導入実績も豊富です。最近では公的な給付金の申請システムにも採用されるなど、急ぎで、かつ厳重なセキュリティ対策を求められる案件への対応で高い信頼を得ています。その成熟したシステムを元にしつつ、知識なく自由に構築できるというのが「SPIRALⓇ」の魅力です。
ローコードクラウドシステムと決済システムの連携
決済システムと連携することで起きる新たな展望とはいかなるものでしょうか。
2021年7月1日現在、「SPIRALⓇ」とユニヴァ・ペイキャスト(決済代行会社)との連携はリンクのみ。つまり、簡単な外部接続をしているに過ぎません。それでも、システムから直接決済できる手段を得られたことで、ユーザーは決済手段を簡単に導入できるようになりました。
ローコード開発において重要なのは手間の削減でもあります。ユーザーにカスタマイズを委ねる以上、できる限りユーザーに悩ませる時間を与えるのはマイナスとなりえます。そのため、「お金のやり取りを簡単に付け加えられる」だけでも、ユーザーの利便性は格段に向上します。
前川氏は「今後はユニヴァ・ペイキャストの決済機能をモジュール化したい」と展望を語っています。これはつまりより深く繋がり、より簡単にユーザーが決済を導入できるようにしたい。ということです。
システム提供者が決済代行会社と組むことで、その提供しているシステムはユーザーへの訴求力を底上げできるわけです。決済という目立たない裏方の部分に目を付けることで、より将来展望が開けるかもしれません。
ローコード開発事業者はどうやって決済代行会社を選ぶ?
決済代行会社というのは、UnivaPayを運営するユニヴァ・ペイキャスト以外にも当然存在します。前川氏によれば「もっと手数料が安い会社もあった」そう。しかし、今後パイプドビッツの地域・広域カスタマーサクセス部ではユニヴァ・ペイキャストに決済代行会社を統一することを検討しているとのことです。
パイプドビッツが重視する選定理由とは
では、何がユニヴァ・ペイキャストを選ぶ理由となったのでしょうか。
前川氏によれば「他の会社では、担当者との距離が遠かったこともあり、連絡や意思疎通が取りにくい面が多々あった」そう。そのほか、手数料が安い会社は早急にサービスを停止してしまうなど、不安定さがあったようです。パイプドビッツは規模が大きなシステム提供者ゆえ「信頼性が大事だと思う。安さを求めるあまり不安定な会社との連携は避けたい」と話します。
決済代行サービスが抱える課題
UnivaPayに限らず、サービス目的は「決済を代行する」するもののため、システムやサービスで差を付けにくいのが難点。強いて言うなら取り扱い銘柄が多いとか、UnivaPayのように海外決済に強いなど、特徴が多少出る程度です。
また決済代行の手数料のほうも、業界でほとんど差が付けにくく、ほとんど横並びです。表面上、手数料が多少安くてもそれには理由があったり、結局サービスとして成り立たずいきなりサービス終了されたり変更されることもあり得ます。そのため、実際に担当者と顔を突き合わしてみて初めて分かることも多いのです。
「信頼」を軸にした協業先選びを
決済代行というサービスの性質上、商品を一度購入して終わりという性質ではないため付き合いは長くなります。目先の手数料だけを見ず、信頼性が高い会社を選択することが、最終的には最大の利益を生めるのではないでしょうか。
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